人はホメられて伸びる!
そう思う人は多いですよネ。
以前の私もそうでした。
かつて私の母も「叱るよりほめよう」
っていう育児本を参考にしてたようです。
ところが私も大人になり、自身や子供を見ているうちに
「ホメれば人は伸びる」にギモンを感じ始めました。
モヤモヤとくすぶっていたこの疑問にドンピシャだったのが
アドラー心理学の「嫌われる勇気」という本でした!
そして、さらにとっつきやすくオススメなのが
今回ご紹介するこの本です。
今回はこの本のおすすめポイントをご紹介しますね!
1.「ほめて伸ばす」の落とし穴が分かる
この本のおすすめポイントの1つは、
「ほめて伸ばす」の落とし穴が実例つきで
分かりやすく説明されていることです。
著者の原田綾子さんは2児の母で元教員でもあります。
それで原田さんは、とても多くの子供たちに接してきました。
原田さん自身も教員として「ほめて伸ばす」やり方、
つまり賞罰教育をふつうに「良いしつけ」
・・・と思い、実行してきたそうです。
ところがその悪影響にご自身が気づくことになります。
そう言えば、ワタシ自身も先生たちから・・・
さらに母からはふつう以上に賞罰教育を受けて育ちました。
だから今になって、そのマイナス面を指摘する
アドラー心理学を知り「そう、そうなんだよ・・・」って
心からうなづけるところが多いんです。
さて、やがて原田さんは
「ほめる」のかわりに「勇気づけ」をススメる
アドラー心理学に触れるチャンスに恵まれました。
このアドラー的なやり方を、じっさいの子育てに
あてはめてきた体験をもとにこの本を作られたようです。
でも「実際にわたしは子供をほめることで
子供の良いところを引き出せてきましたよ!」
と、反論したくなる人はとても多いと思います!
いったい、誉めることによって
どんな悪影響が出るというのでしょう?
そして「ほめる」と「勇気づけ」のちがいとは??!
これらが、原田さんの実体験や、このマンガの
登場人物たちがくりひろげるストーリーを通じて
やさしく分かるようになっています。
2.子育て・家族「あるある」が満載
この本には子育ての「あるある」が満載です。
「まるで自分の家族を見ているようだ・・・」
という感想レビューを多く見かけました。
「子供が思うようにしてくれない。
フォローに忙しくて疲れる・・・」
「私が何もかも言わなきゃ何も進まない・・・」
「いくら叱っても子供が兄弟ゲンカをやめない」
そんなママが毎日直面する困りごとのシーンが
次々に登場するので、マンガなのに超リアル。
ママが子供のしつけで、もっとラクになる方法。
一つ一つを具体的にどうクリアしたら良いのか
マンガの主人公(あやこ先生)が分かりやすく説明。
こうして一つ一つ、その家庭の問題が改善して
家族全体が、ちょっとずつ幸せに近づいて行きます。
ちなみに、本のはじめに「お母さんを応援するための
原田流アドラー子育て本です」という紹介文があります。
これを見て「お父さんは相手にしないんだー」という
ちょっとマイナスの感想を持った読者もいたようです。
とりあえず、この本にはお父さんもちゃんと登場していました。
ただ、子供のことで日々悩みまくっている親として
メインで描かれていたのはパパよりママでしたね。
たしかに「パパにも参考になりますよ」という一言を
加えたらベターだったかも?しれませんネ。
でも、そこで頭をやわらかくするのが大事。
まさにママの悩みを代弁してくれている本だからです。
しかも忙しいパパにも読みやすいマンガ形式。
だからこそ、ぜひパパにも読んでもらいたい本です。
3.「原因」に逃げず「目的」を考える
この本は原因に逃げずに、相手(子供)の
目的に着目して人の問題行動に対処する。
そんなアドラーの教えを
マンガで分かりやすく描いてくれています。
私たち人間はついつい
原因さがし・悪者探しに走りがちですよネ。
「子供がこうなのは親(私たち)ちが原因だ」
「悪い親で悪かったわね!」
「いや環境が悪かったんだよ」
そう・・・原因さがしって、建設的じゃ~ない
ネガティブループとかひらきなおりにハマりやすいです。
タイムマシンは無い。
原因となった過去には戻れない。
「でも原因をつきとめるのってやっぱり大切じゃない?」
って言う人もいますよね。
私も最初はチョットだけそう思いました。
でも、じっさいに現実を見ていると原因さがし、悪者さがしって、
すればするほど家族を悪い方へ向かわせてるよなーと。
じっさい、恥ずかしながらワタシの親族の中にも
「まさにそれ!」という親子関係が本当にいくつも・・・;
「原因は・・・」という親と子の思考パターン
のために、恨みが消えない親子関係。
それが、ひいては他の家族や親族との関係まで破壊したり・・・。
そんな確執をほんとうにイヤというほど見聞きしてきました。
では、子供の問題行動のウラにどんな目的があるのか。
目的を知ったら、具体的にどう対処すれば良いか。
この本の内容からそれらも知ることができます。
4.人間関係に応用がきく
この本は、親子以外の人間関係にも広く応用がきく。
ワタシはそう感じています。
じっさいにワタシ自身、そして夫も、
この本を夫婦関係、他の人間関係に役立て、
少しずつ、少しずつ・・・
でも着実に生活を改善できています。
それに、いい年のオトナになっても
いまだに親子関係のわだかまりをかかえて
毎日を不幸にしている人が周りにはいっぱい・・・!
それでワタシは、子供がいない親族夫婦や、
パパの立場のイトコにもこの本をプレゼントしました。
ほんとうに読み手次第で応用がきく内容なので
頭をやわらかくして読まれると多くの学び、
良いことがあると思います。
というわけで、あらゆる立場の人にオススメの本と感じました。
すぐにすべてを実行できなくても、
まず気づくこと、ワタシ自身は
そこがすご~く大きいと思っています!
そして1度読み終えても、ときどき開いて読み直す。
そうすることで、だんだん自分や家族への
あてはめ方がクリアーになって行くと思います。